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1月20日 あのときの親切は忘れない



― 父がたおれたあの夏 ―

 ある年、父が病気でたおれたことで家族は、
前にも増して忙しい日々を送ることになりました。
そんなある日、思わぬ親切を受け、人のやさしさが心にしみたのでした。
この話は実話をもとに編集されました。

1 資料 「父のたばこ畑」  <小学校高学年>

 わたしの家は農家で、葉たばこの栽培をしていました。父が病気でたおれたのは、わたしが二十歳のときでした。父がたおれるとは夢にも思いませんでした。父の病気は命にかかわる重い病気で、家族みんなが心配しました。かん病のために毎日病院に行きました。父が病気になったその年にかぎって葉たばこ畑を増やしていたので、仕事の量も多かったのです。

 葉たばこというのは、朝夕の涼しいうちに収穫しないと、よい葉がとれません。そして、どんどん収穫 していかないと、とりおくれてしまい葉に病気が出てしまいます。母と祖母と手伝いのおばちゃんの3人だけでは、いそがしくて手がまわらない状態です。わたしも朝早く起きて、仕事に行く前に畑仕事をしました。もちろん仕事から帰ってからも夜おそくまで働きました。睡眠時間もあまりとれませんでした。


 ある日、わたしが一人で葉たばこを
収穫していると、どこからかポキポキと
音がします。何だろうと辺りを見回すと、
葉たばこの長いうねの反対側から隣
の畑のおじさんが葉たばこを
もぎとってくる音でした。
おじさんは何も言わずに手伝ってくれ
たのです。その後も「草が生えたから
トラクターでうなってやろうか」と
声をかけてくれるのです。

 おじさんの家も忙しいのは同じはずなのです。また、しんせきの人や近所の人など
いろいろな人が手伝ってくれました。しんせきのおばさんは、
自分のうちもトマトの収穫でいそがしいのに1か月もの長い間、
朝から晩まで毎日手伝いに来てくれました。

 いろいろな人の力を借りて、その年は無事に葉たばこを売ることができました。
困ったときほど、どんな小さなやさしさでもうれしくなります。やさしくしてもらったとき
「今は大変だけれど、がんばろう。」という気持ちになりました。
また、決して自分一人で生きているのではないと、強く思いました。
父が病気でたおれて本当に苦労したのですが、
そのときの経験はわたしの宝となりました。そして、それは生きる力となったのです。
それから、わたしも母も何とかしてあのときのお礼がしたいと思い、
手伝ってくれた人が忙しいときには手伝いに行くようになりました。


2 学習指導案
(1) 主題名  相手の身になって (2-(2) 思いやり・親切)

(2) ねらい
  相手の立場に立って親切にしようとする心情を育てる。

(3) 「心に響く」ための工夫

① 資料のよさ
 本資料は実話に基づいた自作資料である。
日常の生活の中では通学班の班長さんに荷物を持ってもらったり、
自分から進んで学習用具を貸したりと親切にしたりされたりの
経験は少なからずあるだろう。困ったときに親切にされたことは、
ほんの小さなことでも心に響くものである。
「大変だけれど、これからもがんばろう」という気持ちにさせてくれる。
そんなとき、人は自分一人で生きているのではないと実感できる。

② 工夫のあれこれ

 ア 心のノートの活用
 導入時に心のノート(P42,43)に事前に記入しておくことで、価値の方向付けを
する。

イ 写真
 葉たばこ畑と言っても実際に見たことがある児童は少ないし、
作業の大変さについてもわからないことがあるのではないかと思い、
写真を使って理解が深まるようにする。

ウ ゲストティーチャー
 授業の終末で、親切にされたときの話をしてもらい、児童の心情に迫る。

③ 配慮すること
 農作業の大変さにばかり考えると中心価値がずれることがある。
そこで、手伝ってもらったときの気持ちについて深く考えるようにし、
思いやり・親切に迫れるようにする。
(4) 展開例

学習活動と主な発問教師の働きかけ
1 人に親切にしてもらった経験やそのときの気持ちについて話し合う。

○ 家や学校で困ったことや困っている人を見たことがあるかな。


2 資料「父のたばこ畑」を読み、話し合う。

○ 一家の大黒柱である父が病気でたおれたとき、「わたし」はどんな気持ちだったでしょう。


○ 隣りのおじさんはどうして手伝ってくれたのでしょう。

◎ 何もいわず手伝ってくれたおじさんに対して「わたし」はどう思ったでしょう。


 


3 自分の生活をふり返り、話し合う。
○ みなさんは、何もいわずに親切にしてくれたこのおじさんのような人に出会ったことがありますか。




・心のノート(P42,43)をもとに自分の生活について考え、ねらいとする価値への方向付けをする。

・たばこ畑や農作業について押さえてから、教師が範読する。

・「父がたおれるとは夢にも思いませんでした。」の言葉から、そのときの心情を考えることができるようにする。


・手伝いをしてくれたおじさんの気持ちについて考えることでより深く共感できるようにする。
・相手の立場に立って親切にすることの大切さに気づくことができるようにする。

・ワークシートに「わたし」の気持ちを書くことにより親切にしてもらったときの気持ちに迫るようにする。

・相手の立場や気持ちを考え、だれに対しても温かく接することの大切さに気づくようにする。


3 授業のようす

T1:どうして「手伝ってやろうか」といわないでも手伝ってくれたのでしょう。
S1:断られてしまうと思ったからいわなかったのだと思う。
S2:お父さんが病気でたおれて大変そうだから。
S3:ボランティアのような気持ちになったから。
S4:お父さんがいなくても一人で頑張っているから。

(中心価値)

T2:何もいわずに手伝ってくれたおじさんに対してどう思ったでしょう。
S1:自分の家も忙しいのに優しい人だな。
S2:最初はびっくりしたけど、うれしいな。とても助かった。
S3:何もいってないのに手伝ってくれて、気が利く。
S4:こんなやさしい人がいるなんて思いもしなっかた。
S5:お父さんのために、いろいろな人が手伝ってくれている。
S6:おじさんのうちもこんなことがあったのかもしれない。だから、手伝おうと
 思ったのではないか。
S7:手伝ってもらえると早く終わるかもしれない。


自分の考えを発表している児童


板   書 


4 児童の変容

(1) 授業を通して
 中心価値のところで「何も言わず手伝ってくれたおじさん」の気持ちをワークシートに書いたものを読んでみると、優しい気持ちに気づき、相手の立場を考えて思いやりの心で接する表現がみられた。




(2) 授業を終えて
 困っている人がいても、見て見ぬふりをしたり、呆然と見ているだけで手伝おうとしなかったりする場面を見かけることがあった。最近では、泣いてる子の面倒をみたり、重い荷物を持ってあげたりしているという話がよく聞かれるようになった。
 また、グループ活動でお互いに助け合ったり励まし合ったりして活動しているような場面が見られるようになった。
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